『いぼ痔(痔核)』の手術は、お話ししてきたように、生まれてから作り始めてしまった『いぼ痔(痔核)』の中で症状が出てきてしまったものや、ある程度大きく、今後悪さするであろうものまでの切除に留めてあります。ですが、小さな残した『いぼ痔(痔核)』が数年で悪さをしだすとは考えにくく、また奥まできれいに切除した部分にまた、『いぼ痔(痔核)』ができ、悪さをしだすのにはそれ相応の年月がかかります。では、なぜ?肛門が痛くなってしまうのでしょう? それは、依然話した、『血栓性外痔核』が起きるのに『痔核』の手術は関係ないからです。人間は力んだり、硬い便をすれば『血栓』ができて外痔核が腫れて痛くなることはあります。また、『切れ痔(裂肛)』も同じです。もともと、力みぐせのある方や便秘の方が『いぼ痔(痔核)』になることが多いのですから、『いぼ痔(痔核)』の手術をしたからと言って、その生活習慣が変わることはありません。 いくら『いぼ痔(痔核)』や(切れ痔(裂肛)』の手術をしたところで、便秘が治ったり、また今まで肛門が全く痛くなかった方でさえ、力んだ瞬間に肛門が切れて痛くなることが一生ないなんてことはあり得ないのです。 普段から排便に関して気を使い、便秘をしないように気を付けておくことが大事なのです。