まだ自分が肛門科の専門医になる前・・・一般・消化器外科医であったころ
『切れ痔(裂肛)』の手術って何だろう?
切れている病気をどうやって切って治すのろう?と不思議に思っていた時期がありました・・・・
そうです。
ポイント!
『切れ痔(裂肛)』の手術は慢性的に症状(痛みや出血)を繰り返したり、肛門が狭くなってしまった状態の『悪いサイクル』を断ち切ることなのです。
つまり
a)硬く深くなってしまいすぐ切れて(裂けて)しまう『切れ痔(裂肛)』部分を軟らかく切れにくい(裂けにくい)ものに治す
→潰瘍切除
b)便が出るのに邪魔なできものを取り除く
→肛門ポリープ・見張りいぼを切除
c)硬くなり狭くなってしまった肛門を 柔軟な通常の広さの肛門に治す
→線維化し硬くなった内肛門括約筋を切開
ということになります。先ほどの川の流れで例えると・・・
a)とb)は
c)は身体の硬い人が股割りのストレッチで筋肉を断裂するようなものです。
a)とb)は
c)はという手術になります。
また
a)とb)とc)を同時に行う
という手術もあり
それぞれ裂肛の深さや硬さ、狭窄の具合の状態により手術方法を選択することになります。