『切れ痔(裂肛)』は簡単に『急性』か『慢性』かの分類が一般的です。
肛門狭窄になると、悪循環でどうしようもないというわけです。
また下記のような原因によって『切れ痔(裂肛)』ができることもあります。
- 随伴性肛門(裂肛)潰瘍
排便時に力んだ時、『いぼ痔(痔核)』や大きな『肛門ポリープ』などが肛門外に脱出し引っ張られることで、その根元の部分が毎回裂けてしまうものです。
この場合は原因である脱出するものを出てこないようにしないと『切れ痔(裂肛)』を治そうと排便のコントロールや軟膏・坐剤を使用したところで改善しないのが特徴です。 - 他の病変による肛門潰瘍
梅毒、潰瘍性大腸炎、クローン病、ベーチェット病などの大腸直腸の炎症性の病気がもとで肛門部に潰瘍ができる場合です。
特にクローン病に発生した『切れ痔(裂肛)』はクローン病の腸にできるような潰瘍が肛門内にも発生し「肛門潰瘍」を作ります。
クローン病の裂肛は『普通の切れ痔(裂肛) 』よりも幅が広く、周囲がむくみ腫れやすいことが特徴です。皮膚の表面に潰瘍ができるものもあります。
梅毒の初期症状は肛門縁に『切れ痔(裂肛)』のような硬いしこりとさらさらした分泌物を生じさせます。感染後2~3週間後に発症します。