原発口から二次口まで1本のトンネルの『あな痔(痔瘻)』を『単純痔瘻』といいます。
そして、途中で本線を逸れ、枝分かれ(別の道を作り、枝を作ってしまう)したトンネルの『あな痔(痔瘻)』を『複雑痔瘻』といいます。かえってわかりにくいですか?
では『火山』で例えます『休火山』の状態ではおとなしくしてます。 『あな痔(痔瘻)』です
ただ
『マグマが溜まり始める』とエネルギーが充満しマグマは外へ出たがり、周囲を押します。
=『肛門周囲膿瘍』でも噴火口(=二次口)からマグマが噴火すると エネルギーが放出され、またおとなしくなります。
また、マグマが溜まると別の噴火口からマグマが流出します。おとなしくなると、また噴火口へ至る新しい道ができます。これが『複雑痔瘻』です。
では、先ほどのばい菌の巣に話を戻します
ばい菌は、浅いところに居つくものもいれば、深くまで穴を掘り下げてしまうものもいます。深いところまで穴をほじってしまった痔瘻を→深部痔瘻といいます。
つまり簡単に分類すると
・浅くて単純なトンネル(痔瘻)
・浅くて複雑(途中で枝分かれした)なトンネル(痔瘻)
・深いトンネル(痔瘻)となります。
それを肛門周囲の筋肉の走行によって以下の4つの部屋に分けた分類が痔瘻の分類として一般的に使われています。
『あな痔(痔瘻)』の頻度としては浅い痔瘻が痔瘻全体の約8割を占めます。
その中で肛門腺から内肛門括約筋と外肛門括約筋の間を皮膚の方に下降する『低位筋間痔瘻』がほとんどを占めます。